ダークナイト

ダークナイト

ダークナイト 特別版 [DVD]
ダークナイト

シリーズものはオリジナルを超えることはできないとよく言われますが、逆にオリジナルを超えて輝かしいオーラを放った全く別物の作品に仕上がるケースも時々見受けられます。
最近で言えば「X-MEN：ファースト・ジェネレーション」がそうでしょう。
まさに作品が革命を起こしたかのように見る者をぐいぐい引き付けるパワーに満ち溢れている作品でした。

新生バットマンシリーズの第二作目も同様。
一作目が個人的にはいまいちだったのでその続編にもあまり期待はしていませんでしたが、何とも素晴らしい出来に仕上がっていて、152分の長尺1分たりとも目が離せないとはまさにこの作品のことを言う。
見るべきです。

奇抜なメイクを施したジョーカー（ヒース・レジャー）と名乗る犯罪者がゴッサム・シティを恐怖に陥れる。
ブルース・ウェイン／バットマン（クリスチャン・ベール）は市民をジョーカーの手から守るため仲間とともに悪の権化に立ち向かう。

惜しい俳優を亡くしました。
ヒース・レジャーの死後公開されたこのダークナイトでのジョーカー役は、生きていたら間違いなく彼にとって大きなキャリアを築けた一本となったことは間違いありません。

アカデミー助演男優賞を獲得したのもうなずけるほどに、その演技は狂喜に満ちています。
まるで本当に悪が乗り移ったかのようにピエロのメイクを施した表情からは血の匂いがプンプンする。
口から突き出す舌もいやにおぞましい。

映画の中のジョーカーは、ヒース・レジャーではありませんでした。
彼はまさに正真正銘ジョーカーとなりえていたのです。

この映画はヒースレジャーの存在によって大きな成功をおさめたと言っても過言ではありません。
仮にどこぞの三流役者などにこのジョーカーをやらせていたら、目も当てられない讃嘆たる結果になっていたに違いない。

もちろん、アカデミー賞を始めゴールデングローブ賞、オーストラリア協会賞などの受賞も夢のまた夢になっていたことでしょう。

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アクション映画の批評