アウェイク

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アウェイク [DVD]
アウェイク


心臓移植を受けるためにその手術を受けるクレイトンだが、全身麻酔が効かず、半覚醒状態のまま手術が敢行されてしまう。
何とか窮状を伝えようと手足を動かそうとする彼の耳に、おぼろげながら聞こえてきたのは、とんでもない計画。
医師たちがグルになり、移植手術を利用してクレイトンを殺そうとしていたのである。

なかなか緻密に練り上げられた作品でした。
見る前は、かなり心配はしていたのです。
社会派的な視点を孕んだストーリーでありながら、世界感が病院の中の非常に限られたフロアで起こる出来事であることから、やや小じんまりとした感じで終わってしまうのではないかと。

しかし、なかなかどうして社会派の物語をエンタメに昇華させ、二転三転する物語と、散りばめられた伏線の妙玲な回収は、実に小慣れていてスマートです。

この手のサスペンスでは、伏線の回収に過去の記憶のフラッシュバックが多用されることが多いですが、当作品では死に際にあってのクレイトンが幽体離脱して現在過去を行き来し、彼の視線を通して伏線が
回収されていく。

一歩間違えれば、トンデモ映画の仲間入り。
しかし、物語が極めて硬派であるがゆえ、それほど気にならず、むしろ彼の視線が映し出す新たな事実の一つひとつに驚きの連続で、最後まで飽きずに観ることが出来ました。

二転三転する物語が大好きな方であれば、きっと楽しく見ることができる作品でしょう。
上映時間も85分と非常にコンパクトでありながら、重厚なエンタメのエッセンスが凝縮されていて、安さは微塵も感じませんでした。

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どんでん返し映画の批評