アザーズ
アザーズ
全編ダークな色調で、中世風味な屋敷じたいも何やらおぞましい。
またケースに記載の作品紹介などを参考にすれば、単純に家に住まう霊との対峙を連想させる作品です。
しかし、その枠組みで固定化された思考を最後の最後でまさに180度ひっくり返す鮮やかな驚きが僕たちを待ち構えています。
グレース(ニコール・キッドマン)は、娘と息子の三人で広大な屋敷に暮らしていた。
難病を患う子どもたち、また戦争に出征したまま帰ってこない夫。
この過酷な状況に、ある日3人の使用人が現れるのだが・・・。
今にも何かが出てきそうな闇に覆われた屋敷、霊の出現方法、奇妙な人物設定。
作品を飾るピースに特に新鮮味を感じる部分は残念ながらありません。
昔から大量に生産されては消費されていった家を舞台にしたホラーと同類の匂いがぷんぷんします。
思わせぶりな展開も、意味深な発言を述べる子供たちにもこの種のホラーコードにありがちなもので、慣れていれば怖くもなんともありませんね。
だからこの作品も他の作品同様、記憶に残ることなく明日になれば忘れ去られるのだと思い込んでいました。
この作品が優れているのはその思い込みを最後の驚きに転化しているところでしょう。
だから、ホラー作品として決まった形の経過をたどり、驚かせ方も過去の作品と似せたものを作っているのは意図的なもの。
そうあるべきラストを見る者に早いうちから脳裏に想像させておくのです。
しかし、その想像は見事に裏切られる。
素晴らしく鮮やかとさえいえるこの反転!
思い込みが激しければ激しいほど、そのワザに大いに震えることになるでしょう。
数あるどんでん返し映画の中でも本作は実に鮮やかで、何の矛盾もない締めくくり。
思い込みの量が驚きのレベルを決定してくれます。
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