コリン
コリン
驚くべきは、その制作予算の低さでしょうか。
日本円にして約6,000円。
こんな制作費でまっとうな作品など、撮れるはずはないと思っていたのですが、なかなかどうして楽しく見れる作品となっています。
街はゾンビであふれ、秩序も倫理も全て崩壊してしまった世界。
そんな世界で主人公コリン(アラステア・カートン)はゾンビに噛まれ、新参のゾンビとして生まれ変わる。
かすかに残った人間の頃の記憶に導かれるように、コリンはある場所へと歩き続ける。
画面もストーリも、非常に陳腐です。
制作費が6,000円だというのも、妙に納得の素人感丸出しな演出。
本来なら単なる自主制作映画として誰の記憶にも残らず、膨大に溢れる映画作品に埋もれ忘れ去られるであろう作品。
「コリン」の優れているところは、アイデアが尽きたと思われていたゾンビ映画に、斬新な風を送り込んだことでしょう。
ゾンビ映画と言えば、おおよそフューチャーされるのは、群れるゾンビに襲われる人間がどのように対処するか、という点に尽きていました。
ゾンビは記号に過ぎず、そこにキャラクター的な差異は微塵もない。
カメラが捉えるのは常に人間の視点。
その視点の中で既存の作品には無い、新規のアイデア捻出にスタッフ陣は苦労していました。
しかし、当作品はゾンビになりたてのコリンを主役にしています。
ゾンビの目線で荒廃した世界が語られ、襲われる人間、襲うゾンビを映し出すのです。
コリン自身も新参ゾンビとして空腹を満たすために人間を襲い、慣れない挙動で血を吸っていく。
その姿は残酷ではあるけれども、妙なユーモアが浮かび 思わずニヤリとさせてくれます。
映画全編を通して、さながらゾンビ・コリンのロードムービ的な映画になっています。
かすかに残る自分がまだ人間だった頃の記憶に導かれるように歩くコリン。
その行きつく先に何が待っているのか、という点が見所となっていますが、さて、彼の見る最期の光景やいかに。
しかし、映画というのはお金がなければ良い映画を作れないわけではないのだなと、ラストシーンを見ながらつくづく思ってしまいました。
お得に映画を観る方法!
「Hulu(フールー)」は、月額たった980円で映画やドラマが見放題になるサービス。
月に何本も映画を観るなら、レンタルよりもダンゼンお得になっています。
マルチデバイス対応なので、パソコンはもちろん、スマートフォンからでも視聴可能。
今なら、無料お試し期間アリ。
▼▼▼▼▼ 詳細はこちら! ▼▼▼▼▼