ラストキング・オブ・スコットランド
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ラストキング・オブ・スコットランド
実話をもとにした映画化。
アミンが大統領になって間もない頃から独裁者としての地位に昇り詰めるまでを、架空の登場人物の目を通して描かれていきます。
ちなみに、アミンを演じたフォレスト・ウィテカーは、当作品でゴールデングローブ賞の主演男優賞を獲得しています。
1971年にクーデターでウガンダ大統領になったイディアミン（フォレスト・ウィテカー）は、まだ混迷極まるその地で魅力的な語り口と表情により、人々を引き付けていく。
そのウガンダへ、医大を卒業したスコットランドの青年ニコラス（ジェームズ・マカヴォイ）が訪れていた。
ふとしたことからアミンに気に入られたニコラスは、彼の右腕として働くようになるのだが、徐々にアミンの隠された凶器に翻弄されていく。
いやぁ、フォレスト・ウィテカーのまるで本物のアミンが乗り移ったかのような鬼気迫る演技が素晴らしい。
この役が決まってから、だいぶアミンのことを熱心に研究したらしく、元々顔は似ているようなのだけれど、演説時の身振り、手振りから間の取り方、表情に至るまでアミンそのものとなっています。
いや、もしかしたらアミン以上に溢れる凶器が、そこには存在したのかもしれません。
フォレスト・ウィテカーは、「エクスペリメント」でも感じたことですが、人の表面に隠された内なる闇を表現させると抜群にうまい。
人あたりの良かった表情は、一転して気味の悪い不気味な表情へと様変わりする。
片目がやや塞がりがちである表情的な特徴も、それを後押ししていますね。
この種の自伝的作品は、どこか文芸的で面白味のない映画に仕上がりがちですが、当作はフォレスト・ウィテカーの存在により、実に万人が楽しめるエンタメな作品（若干ホラー）に仕上がっています。
フォレスト・ウィテカーに興味を持たれた方は、この作品を見て彼の圧倒的な役者としての存在を感じてみてください。
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