わたしを離さないで

わたしを離さないで

わたしを離さないで [DVD]
わたしを離さないで


2005年ブッカー賞の最終候補に残ったカズオ・イシグロの原作をマークロマネクが監督した作品。
村上春樹がこの原作に惚れ込んだとの触れ込みがあったので見てみた。

まずは、その豪華なキャストに目を奪われる。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキーラ・ナイトレイ、「ソーシャルネットワーク」のアンドリュー・ガーフィールド、「17歳の肖像」のキャリー・マリガン。
いずれも若手の有望株で、今ノリに乗っている役者さんといってもいいだろう。

特にキャリー・マリガンが素晴らしい。
キュートな表情に時折見せる影が少女とアダルトの境界線を大きく跨ぐ。
オードリー・ヘップバーンの再来、と名高い彼女の今後の成長が非常に楽しみだ。

さて、物語はSFとファンタジーにヒューマンなラブスが溶け合うかなり独特な世界観の中で繰り広げられる。
ヘイルシャムと呼ばれる学校で、臓器提供者としての人生を叩き込まれる少年少女たち。
クローン人間。
彼らはまさに誰かに、自分の命を捧げるためだけにこの世に生を受けたのである。

しかし、歳を経れば人間と同様に恋もすれば悩みもする。
絡み合う恋の情念は人間のそれと全く変わりなく、仮にこれがクローン人間の物語であると聞かされなくても何ら違和感はない。

かなり限られた人生を生きる彼らに自由はない。
提供の申し出があった場合には、本人の意志など関係なく、臓器を根こそぎ取られる。
それだけにラスト付近のアンドリュー・ガーフィールドの慟哭、そして大声で叫ぶシーンには、「生きたい」という純粋な気持ちがひしひしと伝わってきた。

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