ブラックスワン
ブラックスワン
ハリウッドの鬼才ダーレン・アロノフスキーの最新作です。
CMでもだいぶ前から予告編が流れていて、そのドラマに期待を煽られた方もたくさんおられたんじゃないかと思います。
スワンクイーンとして黒と白のスワンを演じることになったニナ(ナタリー・ポートマン)。
大役に抜擢されたことからくる責任感、またライバル関係にあるリリー(ミラ・クニス)などの存在もあって徐々に彼女の精神は蝕まれていく。
ダーレン・アロノフスキーの作品を見て思うのですが、彼は本当に人の心のダークサイドを描くのがうまいですね。
前作「レスラー」においても、過去の栄光をひきずった今では落ちぶれてしまったプロレスラーの心の闇をリアルかつダークに描いていました。
ブラックスワンを見ていると、本当の敵は他者にあるのではなく、自分自身の心の中にあるのではと思ってしまいます。
自分が自分に課したプレッシャーが他者の何でもない一言に悪意を見つけ、憎悪を膨らませ重圧に苦しむ。
原因が自分自身にあるストレスは、嵌ってしまうと這い上がるのが難しい。
他者に原因がない以上、自分で自分の過ちに気づかなければいけないから。
その過ちを見て見ないふりをする限りにおいては、おそらく半永久的に自分が作る無意味なストレスにさいなまれ続けてしまうことになるのかもしれませんね。
ニナも同様です。
ライバルのリリーから貶められているのではないかと悩んでいますが、中立の立場にいる我々からするとリリーがニナに放つ言葉に何ら悪意めいたものは感じられず、むしろ励ましと共に頑張っていこうという気持ちの方が強かったりします。
しかし、ニナ自らが作り出してしまった心の闇はすべての善意を悪意に捉えてしまって、それはリリーのみならず、現実世界の様相をも闇へと変化させてしまうんですね。
ラスト付近では、何が現実で何が嘘なのか分からなくなってきます。
ニナ視点で描写されていた世界は破綻をきたし、それがそのままニナの心を表しているかのようで見ていて、やりきれない思いになってしまいました。
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