フローズン

フローズン

フローズン [DVD]
フローズン


スキーをしにきた若者3人。
忘れ物を取りに、再度リフトに乗って頂上へ目指す途中、係員の連絡ミスで電源が止まる。
山の中腹で止まったリフト。
地上から高さ15メートル。
夜も近づき、寒さも激しさを増す中、オオカミたちがさまようスキー場から彼らは脱出できるのだろうか?

確か「オープンウォーター」は、船に置いてけぼりにされ、海のど真ん中でたゆたうことになった夫婦が、寒さとサメの恐怖と闘いつつ、助けを待つ、というお話でしたね。
「事実に基づく」というただそれ1点のみで、そのシチュエーションを受け入れ、ある程度、緊張感持って最後まで見ることができた記憶があります。

しかし、残念ながら「フローズン」は事実には基づきません。
完全無欠のフィクション。
人を載せたリフトが山の中腹あたりで停止したという事実もないし、リフトから飛び降りて、足がくの字に曲がってしまったという事実もないし、身動きできなくなってしまった人をオオカミがやってきて、貪り食ったという事実も当然ありません。

理屈ではありえるし、空想もできるでしょう。
だが、実際問題どうだろうかという話なんですよね。
リフトに取り残されるような甘い管理体制で経営しているスキー場なんて、本当にあるのか。
15メートル近くも高さあるのに、なぜ飛び降りるのか、飛び降りるよりは助けを待つ方が賢い方法ではないか?
オオカミが出てくるようなところでスキー場って経営出来るの?
事実に基づかない映画は、シチュエーションが固定され動きが少ない分、我々に数多くの疑問を投げかけ、粗探しをさせますよ。

だから、粗があるのなら事前にそれを塞ぎ、我々を騙していかに納得させるかが重要となってくるわけだが、本作ではいまいちその辺の配慮がなかったように思いますね。

こういったジャンルでは、その固定されたシチュエーションをどう見るかで全てが決まる。
入り込めなければ、悲惨。
その作品は始まりから終わりまで、全ての色を失います。

役者の恐怖に歪んだ顔がおたふくに見え、役者の果敢な行動が血迷った行動にしか見えなくなる。
これは我々観客にとっても、俳優の未来にとっても、極めて絶望的な状況でしょうな。
ワンシチュエーションもの作品を撮るなら、それが事実に基づくストーリーでない限りはやめた方がいいですね。

観客の粗探しが激しくなる分、かなり難しい仕事になるのは、間違いないから。

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