マジックアワー

マジックアワー

ザ・マジックアワー スタンダード・エディション [DVD]
マジックアワー


個人的には三谷幸喜作品の中ではベストだと思っています。
熟練を思わせるストーリー展開、細かい部分にまで意識が行き届いた役者のコミカルな演技、そしてノスタルジックな思いを掻き立てる手作りが生み出すセットの風景。
どの部分を切り取ってもこれぞ一流と思わせる作品となっています。

ボスの愛人に手を出してしまった備後登(妻夫木聡)。
マフィアに捕まるも伝説の殺し屋「デラ富樫」を見つけてくれば命は助けるという取引に応じる。
しかし、一向にデラ富樫を見つけられない備後登は三流役者である村田大樹(佐藤浩一)にデラ富樫を演じさせることにするのだが・・・。

備後登は村田大樹をデラ富樫本人としてマフィアに紹介します。
村田大樹はデラ富樫をあくまで演技上の人物としてマフィアに接近します。
そして、マフィアはデラ富樫が本物か否か見極めようとします。

それぞれの立場で想いが若干異なることから生じるすれ違いの妙。
現実と演技と懐疑が入り交じって、発する言葉一つとっても多様な意味が生じるのが面白いですねぇ。

例えば「カット」というセリフを備後登が村田に発する場面。
村田にしてみれば演技の終了を意味する”カット”なのに、側にいるマフィアは、それをデラ富樫のあだ名として捉えます。
そのすれ違いが生み出す笑いが全編を通して貫かれているのです。

これはお笑い芸人のアンジャッシュがよくやる思い違いのコントにも似ていますが、もちろん本作においては役者の力量もあいまって格違いの笑いを提供してくれます。

佐藤浩一がさえない三流役者の役柄を演じていますが、その動きにびっくりしました。
表情の動きにしろ、体全体の動きにしろ非常にコミカルなんですよねぇ。
見た目はすごくお堅い二枚目役者佐藤浩一がさえない三流役者を演じて生じる産物は、クリアに笑いのツボを刺激してくれる極上のコメディ。
こんな役も出来るんだぁ、とちょっとびっくりしてしまいました。

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笑える映画の批評